価格転嫁に向けた交渉の状況 | 中小企業経営者アンケート調査「大同生命サーベイ」 | 大同生命保険
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価格転嫁に向けた交渉の状況
中小企業経営者アンケート調査「大同生命サーベイ」

2026年3月度レポート

調査結果のポイント

  • 直近1年間で「自社で上昇したと感じるコスト」は「仕入れ価格(商品・資材全般)(68%)」と回答した企業が最も多くなりました。その中で「最も負担が大きいコスト」は「仕入れ価格(38%)」が最も多く、次いで 「原材料費(19%)」、「人件費(19%)」となりました。
  • 約5割の企業が、主な販売先へ「(価格について)交渉した」と回答した一方で、「交渉を依頼したが応じてもらえない」「関係悪化を懸念し交渉を行っていない」と回答した企業も2割に達しています。
  • 自社商品価格にコスト上昇見合い分が「ほぼ転嫁できている」と回答した企業は2割弱にとどまっており、8割以上の企業が「十分に転嫁できていない」と回答しました。特に、「サービス業」は「転嫁できていない」が5割弱となり、他業種と比較して価格転嫁が遅れていることがわかりました。

【監修者コメント】柴本 昌彦
[神戸大学 経済経営研究所 教授]

価格転嫁は中小企業にも徐々に広がっていますが、今回の調査からは、なお多くの企業が十分な価格の引き上げには至っていないことが確認されました。特にサービス業では価格転嫁の遅れが目立ち、人件費や光熱費の上昇が重荷となっている様子がうかがえます。

また、価格交渉が進まない背景には、交渉に応じてもらえないケースだけでなく、関係悪化への懸念から交渉自体を控える企業が一定数あることも見逃せません。一方で、十分な価格引き上げができた企業では、販売先の理解に加え、自社の商品・サービスの独自性や、交渉材料の準備、継続的な価格交渉といった点が重要であることも示されています。

今後、価格見直しを進めるには、コスト上昇の根拠を丁寧に示すことに加え、自社の商品やサービスの価値を相手にしっかり理解してもらうことが重要です。あわせて、価格交渉を後押しする制度の周知や、相談・情報提供などのサポートを通じて、中小企業が適切に価格見直しを進めやすい環境を整えていくことも大切です。無理なコスト吸収を続けるのではなく、取引先や顧客の理解を得ながら、段階的・継続的に価格を見直していくことが、持続的な経営につながると考えられます。

景況感

現在の業況と将来の見通し

2020年3月は新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ調査を中止しました。