中小企業の資金繰り
中小企業経営者アンケート調査「大同生命サーベイ」
2026年6月度レポート
調査結果のポイント
- 半年後の資金繰りについて、約半数の企業が「不安がある」と回答しました。
- 資金繰りに影響を与える要因としては、「原材料・仕入価格の上昇(51%)」が最も多く、ついで、「売上減少(29%)」「人件費の増加(21%)」となりました。
- 借入金利上昇による影響について、金利上昇単独では「大きな影響はない(35%)」との回答ですが、約4割の企業で「物価高騰の要因が重なれば大きな影響がある」と回答しています。
- 借入金利上昇への対応については、「特に対応はしない」が38%と最も多く、次いで「借入額を抑える(22%)」「製品・サービス価格を見直す(16%)」の順となりました。
【監修者コメント】柴本 昌彦
[神戸大学 経済経営研究所 教授]
今回の調査では、半年後の資金繰りについて約半数の中小企業が不安を抱いていることが示されました。資金繰りに影響を与えている要因としては、「原材料・仕入価格の上昇」「売上減少」「人件費の増加」が上位を占めています。中小企業の資金繰りは、単一の要因ではなく、仕入価格や人件費の上昇、売上の伸び悩みといった複数の要因が重なる形で圧迫されていると考えられます。
特に注目すべき点は、借入金利上昇への対応として「特に対応はしない」とする回答が最も多い点です。長期間にわたり低金利環境が続いてきたことで、金利上昇を経営上のリスクとして十分に織り込む意識が弱まっている可能性があります。小規模事業者では、借入額が比較的小さい、あるいは借入がない企業も含まれるため、一概に問題視することはできません。しかし、物価高、売上減少、人件費増加といった要因が重なる局面では、金利負担の増加が資金繰りをさらに圧迫する可能性があります。
重要なのは、金利上昇だけを切り離して考えるのではなく、複数の負担が同時に生じた場合の資金繰りをあらかじめ確認しておくことです。入出金を見える化し、売上減少、コスト増、金利上昇が重なった場合の資金繰りを想定しておくことが求められます。あわせて、コスト上昇の根拠を踏まえた価格見直し、固定費や運転資金の点検、金融機関との継続的な対話を進めることが、変化する経営環境の中で事業を安定的に続けるための基礎になると考えられます。
景況感
現在の業況と将来の見通し
※2020年3月は新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ調査を中止しました。
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