サステナビリティ経営の取組み状況
中小企業経営者アンケート調査「大同生命サーベイ」
2023年10月度レポート
調査結果のポイント
本調査は、環境・社会への配慮により企業の持続的成長を実現する「サステナビリティ経営への取組み状況」について、神戸大学経済経営研究所との共同研究の一環として実施したものです。
今回の調査結果は、今後さらに分析を深めたうえで、新たな対策の検討等に活用されます。
- 「サステナビリティ経営」について、「名称・内容ともに知っている」が47%(2021年10月調査比+31pt)と認知度が大きく高まっています。
- すでにサステナビリティ経営を取り入れている企業は33%となりました。(本業に取り入れている:9%、間接的に取り入れている:24%)
- サステナビリティ経営に取り組むうえで意識していることは、「できる取組みから始めてみる」が64%と最も多くなりました。
- 課題としては、「サステナビリティ経営に関する知識や詳しい人材が不足」が42%と、最も多い回答となりました。
【専門家意見】中小企業経営者にとっての「サステナビリティ経営」とは
柴本 昌彦 [神戸大学経済経営研究所 教授]
これまでの大同生命サーベイの調査結果を通じて、中小企業における「サステナビリティ経営」の現状が見えてきました。また、多くの中小企業経営者が二の足を踏んでしまう課題やその解決法など、今後の取組み拡大に向けて、興味深い内容を示しています。
主なポイントは以下のとおりです。
1. サステナビリティ経営を知っているけど、やっていない
- 大企業のみならず中小企業経営者においても、「サステナビリティ経営」の認知度は高い。ただし、必ずしも実際の取組みが浸透しているわけではない。
2. 何をしている?
- サステナビリティ経営は、長期的な経営力向上のための手段。実際、取り組む企業は、長期的な視野で自社の将来を検討している。
- そして、「安全・健康への配慮」「働きやすさ・働きがいの両立」といった従業員との協働を進めながら、環境や地域社会に配慮した経営に取り組んでいる。
3. まずは何から始めた?
- 「できることから始めてみる」ことが重要。
- 「人材不足」「資金不足・費用がわからない」「相談・提携先が見つからない」といった課題に直面するが、これらの課題は取り組みを継続することで徐々に解決しようとしている。
- また、経営者同士の付き合いや業界団体・商工会議所などの支援機関・金融機関・自治体とのつながりの中に、取り組むきっかけや課題解決の糸口がある。
「サステナビリティ経営」に取り組むきっかけや解決策は身近に存在していますので、本レポートが中小企業経営者の後押しとなることを期待しています。
景況感
現在の業況と将来の見通し
※2020年3月は新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ調査を中止しました。
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